さて、タミヤ F103GT ドリフトシャシーの製作である。
前回の作業で、ステアリング系の取り回しについて概ね目処が立ったため、今回はそれらを仕上げてシャシーを完成させた。また、後日WARUサーキットで試走も行なったので、その感触も最後に書いておく。
これまでの作業でキャンバーとキャスターは既に調整済みだったのだが、いざちゃんと組んでみると、キャンバーが付きすぎていた。このため、ワッシャ―とシムを使ってアッパーアームの揺動軸の位置を少し上にあげ、大体8~9°くらいに調整した。なお、この写真を見て今気が付いたが、ロアアームをシャシーに固定するネジのカラーを付け忘れていたようだ。これはあとで直しておこう。
ナックルは、F103GTのものをそのまま使用するが、切れ角を取るために、タイロッドを取り付ける穴はこのように新設している。穴の位置は、ちょうど円いパーティングラインがある場所である。
この結果、フル転舵時の切れ角はこのような感じになる。ただ、タイロッドの水平面に対する角度の問題で、バンプ時に結構トーイン側に動いてしまう(バンプイン)ため、実際に走っている時にどうなっているかは定かではない。まぁこのサスペンションは積極的にストロークするわけではないので、そこまで問題にはならないと思うのだが。。。
上記のように切れ角はそこそこ確保できたが、残念ながら無加工でこのようにはできなかった。かなりあれこれとがんばったのだが、どうしてもタイロッドとアッパーアームが干渉してしまうため、やむなく干渉部分を削っている。これくらいなら、強度には影響ないだろうと信じているが、果たしてどうだろうか。
以上でステアリング回りは完成で、あとはリアのTバー等の取り付けである。
Tバーは、ミニ四駆用のFRP板を使ってこのようにメインシャシーに取り付けた。当初、ミニ四駆の板だけでは剛性が足りないのではないかと心配していたが、実際はこれだけで十分な感じである。
ピッチングダンパーは、CVAダンパーなどが余っていればそれを使えばいいのだが、手元には適当なものが何もなかった。このため、グラスホッパー純正のリアダンパー(ダンピングしないが)やその周辺部品、さらに転がっていた何かの硬いバネを組み合わせ、このようなものを作った。これはオイルやフリクションによるダンピングは何もない構造だが、まぁフラットなサーキットを走る分には特に問題ないだろう。
モーターのアンプはギヤケース後端のボスに塩ビ板を取り付け、そこに固定した。
あとは、バッテリーを乗せる台をこれも塩ビ板で作り、ミニ四駆のFRP板をメインシャシーに固定するネジを使って50mmほど浮かせた位置に取り付けた。バッテリーの固定は、今回は簡易的にマジックテープ留めにしたが、おそらくずっとこのままになると思う。
以上でようやくシャシーは完成である。なお、シャシーの重量を測定したので参考までに載せておくと、ボディなしの状態で1036gであった。ニッケル水素バッテリを使っているせいか思ったよりも重かったが、F103GTの部品をほぼそのまま使用しているので、まぁこんなところなのだろう。
ここからは、上記したように別の日にWARUサーキットで試走した話である。
簡単に結果を紹介すると、まだボディがなくシャシーだけの状態だったが、まぁまぁなんとか走ってくれた、というところである。リアのグリップがやたら低く、コーナーで勢い余って吹っ飛んでいくことは多かったが、これは今回リアにあまり使っていないトップラインのストリートエディションを使ったせいだと思われる。手元にグラスホッパーで使い込んで平らになったスポーツエディションがあるので、それを使えばもう少しグリップが得られるはずだと期待している。また、現状は安いステアリングサーボをつけているため、若干ハンチングが起きてしまったが、ここに関しては、安くて適当なシャシーで走るという狙いで、敢えてそのまま使おうかと思っている。
さてあとはボディを何か準備しなければならないのだが、最近ラジコンのボディもやたら高くなったため、また新しく1個買うのも辛いなぁというところである。。。
といったところで、本日の作業は終了である。